インドネシア スマトラ島 トラジャ人
伝統家屋 木製 ”スラ彫刻”とは

トラジャ人の言葉で”スラ”は彫刻を意味します。家は”バヌア”といわれ、外壁に彫刻の入った
家のことを”バヌア スラ”と呼びます。

トラジャ人の家は”トンコナン”として広く知られていますが、正確にはトンコナンは家のことではなく、祖先を中心にした血縁を単位とする血縁組織の呼称です。

バヌア スラは、外壁に美しく複雑な幾何学模様の彫刻が施された巨大な高床式住居です。
船をひっくり返したような急な傾斜の屋根を持ち、その屋根を支える柱には葬式儀礼で生贄に捧げられた数多の水牛の角か飾られいます。
威風堂々たる佇まいを醸し出すバヌア スラはトラジャ人の貴族階層の家です。

彫刻スラには150種類以上に及ぶ文様があるといわれています。
それらにひとつひとつに意味があり、古来宗教アルク・ドドロと深い結びつきのある文様は、文字を持たないトラジャ人の祖先への祭礼・出産・病気・葬送などの生活にかかわる祈りを文様で表しているといえるでしょう。

木には”ウル”と呼ばれる広葉常緑樹を使用しています。ウルは水に強く、シロアリやネズミに害されにくく、100年200年持つといわれます。そしてトラジャ人の最も身近にある木材です。

外壁彫刻のパネルの大きさは嵌め込む場所で違いますが、厚さは1㎝~2㎝前後です。

木は手斧で削られ、文様はのみを使って溝を彫り刳り貫かれます。
彩色には黒と赤が使用され、黒は彫刻をする前に樹皮と灰で塗られ、赤は文様を削った後で
土とヤシ酒を混ぜたもので色付けされます。

祖先への祈りを込めた文様、人の手による力強い線、そして自然と年月によって装飾された
美しい”スラ彫刻”をお楽しみください。


     

 




外壁 スラ彫刻
こちらから各”スラ”の細部写真をご覧いただけます。

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38.5×20  32×25

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